海外に行けば英語が伸びると思ってますか?語学留学の実態を切り刻む真実の暴露コラム
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「眠っている語彙」に気づけ

カテゴリ: 現地の学習法

語学を習得するには、まず何より単語・表現を知る事である。英語は全て語彙から始まり、死ぬまで学んで増え続ける終わりの無い学習とも言える。とにかく単語を知らなければ口からは何も出て来ない。語彙とは自然界で言う「原子」に似ている。原子とは全ての物質を形成する「最小単位の要素」である。英語もこの最小単位である語彙を積み重ねてゆき、だんだんとその形を成してゆくものだ。

しかし語彙に関して、単に「単語を知る事」がボキャブラリであると捉えていないだろうか?語彙とはそんな表面的な物では無い。「見せかけの語彙」と「身に付いている語彙」の違いを意識した事があるだろうか?ここの辺りを理解して学ばないと、せっかく海外に来て英語を勉強しても実はたくさん損している事に気づいて欲しい。

アルファベット「眠っている語彙」を知ること

意味は知っていても、本当は身についていない語彙、使いこなせてない語彙というのがある。こういった「見せかけ」だけの語彙、「眠っている語彙」を我々はたくさん持っている。

分かり易い例としてリスニングとスピーキングで必要とされる語彙の違いを考えてみて欲しい。聞いて理解する為の「語彙」と、自分が喋る時に使う「語彙」はそのバラエティが格段に違うはずだ(後者の方が狭い)。例えばテレビニュースの内容を理解出来ても、そこで使われた言葉・表現を自分が使う事は少ないではなかろうか?つまり「聞けば意味はわかるが、自ら使う事は無い」語彙が必ずあり、この事を「眠っている語彙」と言っているのだ。 逆に言うと、喋る時に頭がその知識を引き出そうとしない語彙とも言える。せっかく学んだ知識なのに使われる事も無く、本当にもったいないのだ。これらを実用的な語彙にしないといけない。

留学生は一般的に「使い慣れた単語・表現」という、「脳に負担の少ない言葉」を使おうとするものだ。何故なら我々は英会話自体が脳に負担をかけているのだから、喋っている時は少しでも楽な方へと頭が働いてしまうのだ。これは本能と言えなくも無い。こうやって「語彙の逃げ」にまわり易い我々留学生が口にする言葉は、日本の英語の授業で習ったような型にはまったカチコチの「留学生英語」なのである。そして事ある毎に同じ表現を使いまくり、自ら自分の語彙を狭めてゆく。う~ん、非常にもったいない。

脳に「会話のボキャブラリ」と認識させる

眠ってる語彙自分が知っている単語・表現について、「会話の中でも使っているかどうか」を常に認識する事が重要である。もし「この言葉は知っているけど、会話の中で使おうとはしないなぁ・・」と思うような言葉があれば、それこそが「眠っている語彙」である。こいつを見つけ出して、一つ一つ

「眠っている語彙」⇒「会話で使える語彙」

へせっせと移してあげよう。これは完全に「意識の問題」である。とにかく言葉が頭に浮かぶたびに「眠っている語彙か否か」を判別し、そうであれば「意識的に会話で使う」ように努める。これを何度か繰り返すと脳はその言葉を「会話におけるボキャブラリ」と認識するから、会話でも自然と口から出てくるようになる。
自分が喋る日常英語で、一つ表現が増えただけでも別人になったような気がしないだろうか?むしろそういう気になって語彙が身につく事の楽しみを感じれば、この作業は無意識の習慣になってゆくはず。こんなちょっとした意識の違いが実は会話の上達を支えているのである。

また新しく語彙を学んだ時には「会話の中で使っているイメージ」を初めに浮かべる事。これはまさにイメージトレーニングで、「自分だったらこんな会話の流れでこの単語・表現を使うだろう・・」と会話をイメージして、想像の中で使ってみるのである。こうする事で学んだ語彙は、眠らずに「会話でも使える語彙」として頭に記憶される。出来れば声に出して独り言の様に喋るのが本当はいい。ただ頭のおかしい人と思われるので、周りに人が居ないか初めに確認する事が重要(笑)

ちなみに語彙とここで言ってるのは単語だけでは無く、イディオムやPhrasal Verbを含めた「表現」も含んでいる。(むしろこっちの方が重要)特に動詞を一つ知ればその10倍はありそうなPhrasal Verbの数々。ネイティブの様な「自然な英語」に到達するにはこれを使いこなさないとお話にならない。そのためには「眠っている語彙」をきちんと区別しながら新しい表現をどんどん吸収してゆこう。

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