海外に行けば英語が伸びると思ってますか?語学留学の実態を切り刻む真実の暴露コラム
Header

突き抜ける鍵は「Phrasal Verb」

カテゴリ: 現地の学習法

getover2年弱の私の留学生生活で、英語学習において一つだけ「何が一番重要だったか」と聞かれたら、間違い無くPhrasal Verbをあげるだろう。Phrasal Verbが私の英語力アップの全ての根底にあり、また日本語英語から脱却する掛け橋となった。

Phrasal Verbとは、日本ではいわゆる「熟語」として学んだ事が多いだろう。つまり「フレーズとなった動詞」の事で、動詞自体にその意味は無いのに、とある前置詞と組み合わせる事で特定の意味を持つようになる点が特徴である。例えば”get”と”over”を組み合わせて”get over”と表現すると「(病気や苦難に)克服する・打ち勝つ」という意味になる。

これらPhrasal Verbはネイティブスピーカーが使う日常会話で5秒に一回は出ると言ってよいだろう。それほど日常英語はPhrasal Verbで埋め尽くされているのであって、だから重要なのである。口語表現に特に多くみられる訳だが、ビジネスシーンやエッセイ、ニュース等あらゆるシチュエーションで同様に頻出する。基本的に「動詞」が使われる頻度と同じだけ「Phrasal Verb」も使われる可能性があるのだ。

■何故Phrasal Verbを学ばなくてはいけないか

聞き取れないそして先ほど述べたように、Phrasal Verbとは動詞と前置詞が結びついて「別の意味」を生み出すのである。つまり、たとえ動詞を知っていてもPhrasal Verbを知らないと殆どの英会話で意味が全く通じないのである。

通常ネイティブが友達と交わすような会話では難しいボキャブラリなんか使わない。耳を澄ませば彼らの発する単語は知っている物ばかり。それなのに
「言いたい事をしっかり理解出来ない」
「理解がもやもや状態」
「聞き取れた動詞から全体の意味を推測している」

という留学生は、これを単純に「リスニングが上達していないから」と言い切ってしまう。そうでは無くて、耳に入ってきた事を理解する知識が単に無いだけだと気づくべきだ。知るべき事を知らなければ、完璧なリスニング能力を持った人だって何も理解出来ない。
カナダに居るからと言ってスピーキング・リスニングだけに固執していては、何故いつまでも聞き取りが不完全なのか?理解出来ないか?自分の会話が自然にならないか?・・といった事の理由に気づかないだろう。ひたすら覚えるような地道な勉強は、海外にいるからこそ必要でもあるのだ。

■Phrasal Verbの攻略法

何通りもさてPhrasal Verbの攻略は一筋縄にはいかない。何せたった一つの動詞で何種類、時には何十種類もの意味へと広がる。同じ動詞なのに前置詞一つ変わるだけでコロコロ意味が変わっちゃ僕の脳みそ容量オーバーなんだヨ(゚Д゚#)ゴルァ!! とぶち切れたくなるのも仕方がない。
とにかくPhrasal Verbは覚えるしかない。英語学習に魔法の様なショートカットは無く、これだけは否定出来ない。従って覚えるプロセスを少しでも効率的に進める事に全てのコツが凝縮される。単に教科書や参考書を持って一人で机で暗記するのは効率の面では最悪でございます。

コツは、とにかく鮮明なイメージをPhrasal Verbと共にくくりつける事がなにより重要である。単に左脳だけ使って理屈で記憶作業するのでは無く、イメージを用いる事で右脳も駆り出し記憶をしやすくするのだ。「1192年いい国作ろう鎌倉幕府」のように歴史の暗記ではよく語呂合わせを使うが、これもイメージをくくりつける事によって効率的に記憶をする常套手段である。

具体的には、やはり語学学校が活用出来る。イディオムや表現の授業で、初め先生から教えてもらい、教わった後はすぐクラス内で利用するのが一般的なスタイル。習ったばかりの表現を友達と使いあい、話が膨らめばその会話も印象的になるだろう。地味でオーソドックスだが最も堅実な記憶手段である。授業で習う・・というのは頭で記憶するだけの作業と異なり、実は授業に参加する事で「目と耳と体」で記憶しようとしている。一人で机で勉強(暗記)するよりなんと効果的な事か。
ちなみにイディオムやボキャブラリを習うにあたりよい先生の基準だが、楽しく印象的な授業をする先生なら記憶に残る良いレッスンを受けられる。身振り手振りを使いエピソードを交えながら教えてくれるおしゃべりな人なら尚よい。という事で語学学校でイディオムやPhrasal Verbのクラスがあれば是非試してみる事をお薦めする。

映画鑑賞また、なんと言っても格好の教材はテレビや映画である。ドキュメンタリーやバラエティよりもドラマや映画の方がシナリオが練られているためPhrasal Verbの豊富さも違う。ストーリーを映像として見るというのは最高のイメージ材料で、これ以上に印象的に英語を使ってくれる教材は無い。知らない表現が出てきた時にすぐに調べてみよう。有名な映画作品だったり、人気のドラマやコメディードラマ等は印象的なイメージと共にPhrasal Verbをたくさん教えてくれるでしょう。

そして最後に、覚えたPhrasal Verbをすぐ使う事を忘れずに。実はこれが一番重要なプロセスとも言える。学んだ後しばらくは意識して無理やりでも会話にねじ込んで使うようにしよう。何度か口に出していけば、自然とそのフレーズは自分の生きたボキャブラリとなり、必要な時に自然と口から出てくるようになる。


こうやって覚えていったPhrasal Verbを自分が会話で使おうとする時、しばらくは覚えた時のイメージ(先生の身振り、エピソード、映画の中で出てきたシーン等)が使う時に沸き起こってくるだろう。その位のイメージで覚えるのが一番である。とにかく毎日色んな事に触れてチャレンジすれば、色んな所でイメージとくくりついたPhrasal Verbを拾えるはず。こうやって日常生活の中に教材がたくさん転がっている事が語学留学の醍醐味でもある。

You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 Responses are currently closed, but you can trackback.