カナダ留学・ワーキングホリデー

国際キャッシュカード

短期のカナダ滞在であれば、銀行口座の開設や煩わしい海外送金など考えなくても、海外でも使える銀行のキャッシュカード、いわゆる「国際キャッシュカード」を利用すればカナダのATMで気軽にお金をドルで引き出す事が出来ます。つまり 日本でATMを利用するのと全く同じ感覚でお金を入手出来るのです。手数料などを考えると長期の利用には向いていませんが、短期であれば大した違いもありませんし、とにかく便利この上ありません。
要は数週間~数ヶ月の短期留学であれば海外送金よりも国際キャッシュカードの方が便利な事もあります。

国際キャッシュカードとは

国際キャッシュカード国際キャッシュカードとは、日本の銀行口座にあるお金を海外のATMから現地通貨で引き落とせるという、便利極まりないカードです。日本の口座には今まで通りお金(円)を残しておき、海外で引き落としたその時の為替レートで額が計算され、瞬時に口座から引き落とされます。

日本と同じ感覚でお金を引き落とせるので、言ってみれば従来のキャッシュカードがそのまま世界中で使えるようになった・・と言えるでしょう。海外で買い物と言えばクレジットカードですが、海外で現金を入手・・という事であればこの国際キャッシュカードが便利になってきます。(クレジットカードのキャッシング機能は利用上限が低く、またあくまで借金ですので利率がかかってしまいます)

このカードを利用するには、通常は今持っている国内専用キャッシュカードを国際対応に切り替える必要があります。しかし一部の銀行では初めから国際対応のカードを発行しています。

海外のATM

世界中で使えるATM機には2つのネットワークがあり、VISAカード系のPlus(プラス)MASTERカード系のCirrus(シーラス)があります。銀行によってどちらのネットワークを利用するのか異なりますので、事前に確認しておきましょう。ATM機には見やすい場所にプラスかシーラスのマークが貼ってあります。ただカナダの殆どのATMは両ネットワークが一台のマシンで使えるので、あまり意識する必要が無いのが現実です。

なおATM機には通常一回の引き落とし限度額が設定されています(例:500ドルだったり1000ドルだったりというケースがあります)。従って、例えば10万円や20万円といった額をATMでおろすには複数回おろす必要があり、手数料もその分かかってしまいます。国際キャッシュカードは大金を下ろすにはあまり向いていません

ATMの設置場所は以下のサイトで調べる事が出来ます。(まぁカナダはどこの銀行ATMも大概PLUSとCirrusと提携しているんで調べる必要は無いとは思いますが)
PLUSのATM検索(CITIBANK、三井住友など)
CirrusのATM検索(みずほ等)

手数料など

国際キャッシュカードを利用すると、以下のような形で手数料が発生します。これら3つの手数料が全て発生する可能性もあります。

①銀行が定める引き落とし手数料

引き落とす度に、定額の手数料が加わって引き落とされる形です。一回の引き落としで200円程度が一般的です。引き落とし額が小額でも大金でも同じ手数料ですから、こまめに何度も引き落とすと手数料が積もってしまい損になってしまいます。

②現地ATMの手数料

ATMを利用すると、通常はそのATM機に対する利用料が徴収されます。ATM機によって額は異なりますが、一回の引き落としで大よそ1.5~2.5ドル程度です。

③レートに加算

「為替レートに3%を加算」といった形で、レートを利用して手数料を取る銀行もあります。つまり一回幾ら・・という額が見えず、引き落とし額に応じた手数料がとられます。手数料が計算レートに含まれているので実際幾ら払っているのか見えにくいという難点があります。引き落とし額が大きくなるほど手数料も大きくなるので注意しましょう。

カードの主な種類

国際キャッシュカードを発行している銀行をご紹介します。下部の説明で「レート」とは日本円に換算する時の適用レートの事を指し、銀行によっては元レートに数パーセントが加算されます。また対応ネットワーク(シーラスかプラス)も示しています。
※大手都市銀行の国際キャッシュカードは軒並み廃止されました

新生銀行
発行手数料無料、引き出し手数料無料、VISAレート+4%適用、プラス
CITIBANK
発行手数料無料、引き出し手数料無料、VISAレート+3%適用、プラス
スルガ銀行
発行手数料無料、引き出し手数料210円、VISAレート+3%適用、プラス
楽天銀行
発行手数料無料、引き出し手数料無料、VISAレート+2.94%適用、プラス


なお 新生銀行とCITIBANKは通常のキャッシュカードが初めから国際対応しています。
また上記以外にも、銀行以外の機関が提供する国際キャッシュのサービスもあります


JTB Money T

JTBでは、海外送金も出来るキャッシュカード、という触れ込みで、国際キャッシュカードのサービスの"Money T"と言うを提供しています。簡単に言うと、国内振込でお金を入金すると、その口座のお金が海外のCirrusのATMで使えるようになるというものです。手軽に国際キャッシュカードを持ちたい時は便利ですね。
発生する手数料は、振込むたびに、上限を2000円として、入金額の2%が手数料となります。つまり、10万円以上ならいくらでも一回2000円という事ですね。(一回でまとめて大金を入金したほうがお得)また引き落としに手数料は、現地ATMdでかかる手数料に加えて、一回200円が徴収されます。ただ適用レートの計算方法が不明なのが気になります。あくまで、手軽な国際キャッシュカードとして、小額を定期的に送る人に向いたサービスでしょう。

JTB Money Tのページ

CITIBANKについて

CITIBANKのキャッシュカード(シティカードと呼ばれます)は上記の通り初めから海外で使える優れものですが、これ以外にも海外でお金を引き落とす為の「 ワールドキャッシュ」というサービスがあります。両者のサービスの違いは以下のような感じです。

▼キャッシュカード(シティカード)
・海外の引き落としでも手数料タダ!
・ただし口座に50万円以上の残高が無いと維持手数料が毎月2100円(高けえ!)
▼ワールドキャッシュ
・口座が必要無いので維持手数料がかからない
・引き落としに手数料が毎回200円かかる

また海外でもCITIBANK支店を利用すればCITIBANK独自レートが適用されますが、カナダにはCITIBANKがありませんのでPLUSのATMを利用してVISAレート+3%が適用となります。

留学での必要性

このカードはレートを考えると、大金を引きおろすにはあまり向いていませんが、利点は何と言っても「簡単で便利」な点です。日本で使用しているカードをカナダでもそのままATMで使えます。もし残額が少なくなったら日本の口座にお金を振り込むだけなので、面倒な海外送金などの処理も不要です。

従って、家族からの仕送りをもらっている人なら、家族にとっては簡単にお金を渡せる手段として便利。また短期留学の方など現地で銀行口座を作るほどでも無い人も、このカードが一枚あれば生活費を不自由なく引き落とす事が出来て便利です。カナダの殆どの銀行ATMはシーラスとプラスに対応しているので、利用可能なATMが無くて困るという事は「まずありません」。

長期滞在だったり現地で銀行口座を開く予定の人にはあまり出番の無いカードかもしれません。しかし何かあった場合の切り札として一枚持っておくのは賢明でしょう。上記に示したとおり銀行によっては発行手数料や維持手数料が無いケースもありますので、今お持ちのカードに国際キャッシュカード機能があるかどうかだけでもチェックしておく事をお勧めします。