カナダ留学・ワーキングホリデー

カナダで親子留学

近年、注目を集めてきている「カナダで親子留学」。子供を連れて海外で育てるなら、教育水準・治安・言語の美しさ・発育環境などの点でカナダは親子留学に理想の国です。日本で実現できない、高いQuality of Life(生活の質、人生の質)に溢れた中で人間が育ちます。子供の発育に必要なのは物の豊かさを与えるのではなく、心の豊かさを育てる環境。それがまさにカナダです。
そんなカナダで親子留学をするためのノウハウを、管理人自身が留学エージェントとしてこれまで直接サポートしてきた経験に基づいてご案内します。親子留学に関するご質問やカウンセリングのご相談はこちらからお問い合わせ下さい。(無料:親子留学、高校留学などご相談可能)
※本ページの説明は断りが無い限りBC州バンクーバー市のルールを参考に記述しています。


親子留学で知っておきたいこと

カナダの教育システム

カナダは日本と教育システムが異なります。小学校と大学のスタート年齢は同じですが、日本で言う小中高の区分けが異なります。州だけでなく市によって違う事もあります。
ちなみに高校までをSecondary、高校卒業以降をPost Secondaryと呼びます。

年齢
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学年
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初等・中等教育
高等教育
アルバータ
プリンス・エドワード・
アイランド
ニューファンドランド
&ラブラドール
ノバ・スコシア
ノースウェスト・ヌナブト
Elementary School
Junior High
School

Senior High
School
University/College
ブリティシュ・コロンビア
ユーコン
Elementary/Primary School Secondary School
オンタリオ
マニトバ
Elementary/Primary School Secondary School
サスカチュアン Elementary/Primary School Middle School Secondary School
ニュー・ブランズウィック Elementary/Primary School Middle School Secondary School
ケベック Elementary School Secondary School CEGEP University/College
学年
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年齢
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就学年齢

子供が学生として扱われるのはElementary Schoolに入学できる年齢、つまり6歳(Grade1)からです。従って学生ビザを取得するには、最低6歳以上である必要があります(その年に6歳になるなら6歳として扱われる)。 6歳未満の子供はDaycareやPre-school、Kindergardenに通う事が出来ますが自らビザを持つ事は出来ませんので、保護者に同伴し保護者に従属する形で滞在することになります。

費用について

義務教育や公立校であっても、外国人は授業料を払う必要があります。公立なら学年に関わらず高校まで年間約13,000ドル以上私立はもっと高いケースもあります。授業料以外に、登録料、教材費、保険、生活費・・などが発生してきます。ちなみにカナダ人の場合、教育費は俗に留学生・外国人の1/3かそれ以下と言われることもあるくらい差があります。

親子留学(二人)で子供だけ通学する場合でも、生活費などを含め一年間で少なくとも最低300~350万円の予算を考えておくのが妥当です。生活費は工夫や努力によって抑える事が可能ですが、学費はどうしようもありません。安いイメージの公立校さえ年13,000ドル以上かかるので、外国人にとっては公立と私立の費用負担は大きく違わない、と考えるのが現実的です。

デイケア施設や幼稚園の場合は、各施設が独自に決める費用を払う必要があります。カナダのデイケアは日本と比べて非常に高く、月1000ドル以上することもザラです。

公立と私立

公立と私立の違いを比較しました。
※ 公立校の話は、バンクーバー市のルールをもとに記述しています。

  私立 公立
学校選び 数が少ないので、逆にそれほど迷わない
・企業努力・営業努力をしているので、ウェブやパンフレットなどで情報開示をきちんと行っている。
・留学生を受け入れる学校は限られている
・ESL(英語)クラスは、必ず存在する訳ではない
学校選びは、学校を直接下見したり、実際に通った人に話しを聞かないとなかなか見えてこない。公立校の事情に詳しい人のヘルプがあると非常に便利。
入学手続き 申込書提出→請求書発行→支払い→入学許可、という流れで進みます。支払いの準備さえ出来ていれば、ものの一週間で終了です。 住所決定→教育委員会に申込書提出→委員会から学校の指定→学校へ手続き、が一般的です。(州や市によって異なるので、まずはその市の教育委員会に問い合わせる)
生徒の環境 ・比較的小規模、一クラスの人数も少ない
・カナダ人が中心で、一部留学生を受け入れるケース
・初めから留学生をメインに扱っている高校もある
・比較的大規模、生徒数も多い
・留学生は少ないが、移民家庭の学生が多いエリアなども存在する。
※学生の特徴はそのエリアの住民の特徴が反映される。
留学生の
受け入れ体制
・ESLクラスがきちんと用意されている
・留学生の担当がいて、扱いに慣れている
入学は毎月行っているケースも多い
・外国人の受け入れは行っているが、全ての学校ではない。
・ESLクラスは通常は存在せず、あるとしても補習クラス
・留学生担当も通常はいないので、特別扱いはなし
・入学のタイミングはセメスターの開始(原則年2回)
学生生活 ・私立は質重視である
・小規模なので、一人一人に目が行き届いた環境
・カナダ人なら本来無料で公立へ通えるところ私立を選んでいる家庭は富裕層が多い。
・カナダの教育水準は公立であっても評価が高く安心。
・私立と比べると学生数が多い。
・多様性があり、カナダらしい学生生活。カナダ人も移民も混ざっている。
授業料 例:Grade3までは年15,000ドル、Grade4以上は13,000ドルなど。 年13,000ドル以上(高校生までほぼ同額)

後見人

未成年(BC州の場合19歳未満)の子供がカナダで一人で滞在する場合、必ず後見人(guardian)が必要となります。つまり、カナダにおける保護責任者を、渡航前に手配して、その宣誓書類も必要になります。手続きは、カナダでは後見人が、日本では親がそれぞれ公証人役場で宣誓し、渡航時に両方の書類を持参します。

親子留学の場合、カナダでも親が保護者となりますから原則的に後見人は不要ですが、後見人がいない状態の親子の長期滞在は、ビザ申請時および入国時にひっかかる可能性がゼロではありません。スムーズな計画をするならば、親子留学であっても出来る限り後見人の手続きは済ませておくことを勧めます。後見人は、現地に知り合いがいればその方に依頼するのが通常ですが、知り合いが居なければ、学校や留学エージェントが代わりに後見人の手続きをする(有料)ケースも多いです。カナダでのGuardianship手続きは公証人に50ドル程の手数料を払います。日本側は数万円になる事もあります。

参考:カナダの成人年齢(カナダ大使館)

学費免除の特例

公立の小学校~高校(Grade1~12)の授業料は、カナダ人または永住権を持つ外国人ならば免除となります。
ただそれ以外の場合でも、親のステータスによって、以下の2つのケースで学費免除がうけられます。

  • 親が、公立校でDiplomaかDegreeを取得する一年以上のコースに通うための学生ビザを持っている場合
  • 親が、一年以上の就労ビザを取得している場合


上記どちらかの条件を親子が満たせば、永住権を持たない外国人でも、公立校における子供の学費は免除されます。
ただし免除の許可を正式に受けるには、親子が一緒にその市の教育委員会へ行って面談をうけるケースもありましたので、上記の条件を満たした親子留学だからと言って、すぐさま免除が保障される訳ではありません。

現実的には、就労ビザは欲しくて得られる単純なものでは無いですし、親が一年以上公立の学校へ通う場合でも結局は学費がそれなりにかかる上、フルタイムで一年間の学生を続ける必要があります。節約の手段として学校へ通うというのは、あまり現実的ではないですし、経験的に言ってもお薦めではありませんが、もともと一年以上の就労・就学の予定がある親御さんなら、優遇制度がある事は是非覚えておきましょう。

親子留学のビザ

誰がビザをとって誰が同行するか・・・。親子の場合、幾つかのパターンが存在するので、予算と比較しながらご自身にあった方法を選びましょう。

1)子供が就学、親が同行(一人の子供が6歳以上)

子供が学生ビザを取得して親が同伴、という形で滞在するスタイルです。この時、子供は学生ビザを取得できる年齢(その年に6歳になる)以上である事が条件となります。母親は子供が取得した学生ビザと同じ期間の観光ビザ(正確にはVisitor Record)が紙で発行されます。この場合、親は基本的に就学する事が出来ません。また親が同伴するとは言っても、入国手続きの対策として後見人の確保を強く勧めます。また6歳未満のお子さんがビジターで同行する事も可能です。

2)親が就学、子供が同行

親が学生ビザを取得して留学し、子供は同行者としてカナダに滞在するというものです。6歳未満なら、ベビーシッターやデイケア、幼稚園などへ通わせる事が可能です。ただし6歳以上で通学をする場合は、通常は子供も学生ビザが必要です。

2)ビザなし

親と子供、どちらも就学期間が半年未満であれば、学生ビザは不要です。お子さんが6歳未満でもまた同様です。

親子留学に必要な書類

親子留学のビザ申請や入国時に必要になると思われる資料を紹介します。親子留学の手続きはシンプルではありません。必ず親子留学の手続きに詳しいエージェントなどに相談しながら進めてください。

  • 日本に残る片親の留学に対する同意書
  • 銀行通帳のコピー(資金の証明)
  • 日本の学校の成績証明
  • 後見人宣誓書(日本は両親、カナダ側は後見人)
  • 通常の学生ビザに必要な書類
    など